大造じいさんとガンから考える”題名”の意義

 

大造じいさんとガン (偕成社文庫3062)

大造じいさんとガン (偕成社文庫3062)

  • 作者:椋 鳩十
  • 発売日: 1978/03/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

どうも。しおにゃんです。

 

今回は書評というより”題名”というものについて考察してみたいなと思います。

 

みなさんこの話読んだことありますか?

一部小学校の教科書に採用されています。

ガン取りの大造じいさんと一羽の頭のいいリーダー格のガンのお話です。

 

ざっくり説明すると大造じいさんはとある一羽のガン”残雪”に罠を見抜かれ、彼の群れをとらえることはできませんでした。

そこで大造じいさんは何が何でもこの”残雪”をとらえようとします。

最終的に一羽のガンをおとりとして使い、群れを誘導するというもはや一羽のガンのためだけに多大な労力を払ってとらえようとします。

しかしこのガンがほかの鳥に襲われるところを”残雪”は助けようとします。

絶好の捕獲チャンスでありながら大造じいさんは彼をとらえることをしませんでした。

 

というお話です。

 

この話の印象は大造じいさんとガンの関係性に主眼を置いた話なんだなって

このあらすじを読んだ方なら何となく納得していただけるかと思います。

 

なんで私がそう解釈するのか。それは題名が大造じいさんとガンだからです。

 

題名は作者がその作品に対して魂込めてつける”作品の名前”だと考えています。

この題名は大造じいさんと一羽のガン"残雪”の関係の変遷を追ってほしいという作者のメッセージなのではないかと考えています。

 

ざっくりした説明でよくわからなかったという方は是非読んでみてください。

結構短めな話だったと記憶しております。

もしわかる。題名はそういう読み方もできるのかと思ってくださった方は

一冊本を読むと忘れがちですが最後に表紙に戻って作者の考えに思いをはせるのも

面白いかもしれません。

 

それではまた~。